「保険って必要なの?」を真剣に考えてみた。

今回はこのテーマを解説します。
というのも、最近、保険に関する問い合わせが非常に多いんです。
(コロナウイルスの影響で収入が下がり、
固定費を下げたいと、保険の見直し需要が増えています。)
「保険って本当に必要ですか?」
「健康だし病気にならないと思います!」
「保険代ってもったいない…!」
お客様からこのような話を受けることも多くあります。
(わかります、私も昔はそうでした。。。)
また、
「保険代はもったいないから不動産を買うべき。」
「保険代はもったいないから投資に回すべき。」
このような記事や動画をよく見ます。
果たしてこれがベストな考え方なのでしょうか?
らひブログをご覧の皆さんにはぜひ、断片的で偏った捉え方ではなく、
正しい考え方を持っていただきたいと思っていますので、
今回は、分かりやすく保険について解説していきます!
それでは本題へいきましょう!
以下目次です。
保険の起源
まず保険というものがどうやってできたのかを整理しましょう。
実はそこに保険の本質があります。
諸説ありますが、ここでは、ローマで生まれた保険を紹介します。
西暦100年頃のローマでは、市民の間でお互いを助け合うための組合が広がりました。
その組合員が亡くなったときには、組合員が協力し合い、少しずつお金を出し合うことで、
お葬式の費用をその家族に給付したのだそうです。
普段からお金を出し合って将来のリスクに備えて貯めておき、誰かが困ったら
そのお金を使うという”助け合い”の仕組みです。
みんなが少しずつ出す費用が、今でいう保険料で、
亡くなった時の給付金が、保険金にあたります。
保険の考え方
ストレートに話すと、保険について誤解されている方が多いです!
「お得な保険に入りたい」
「掛け捨てはもったいない」
「起こる確率が低いのに、保険に入るなんて勿体ない」
このように考える気持ちは分かります。私も初めはそうでした。
ただ保険という本来の性質や特徴を考えると、
“万一が起きた時にお金に困らないか”ここが最重要です。
昔のように大家族のような家庭であれば、一人が病気になり仕事ができなくなっても
カバーできました。(2世帯、3世帯が普通の時代です)
しかし、現在ほとんどの家庭が核家族で、大黒柱が亡くなると生活ができなくなります。
そんな時に保険がないとお金に困るのです。
(困ると言われても、なんだか保険を使うときって、イメージできないものですよね。
次章で私のお客様の実際のエピソードを紹介していますので、覗いてみてください。)
一方で保険に入りすぎも要注意です。
自分のお金ではカバーできないものに本来保険を掛けるべきですが、
心配のあまり過剰に入りすぎている方も多いです。
(いわゆる、保険貧乏という状態ですね。)
その方のほとんどは、“実際に万一が起きた際に、いくら必要なのか“を計算せずに
保険に入ってしまっています。
(まさかあなたはそんなことありませんよね?)
・将来の支出がいくらかかるのか(教育資金などもすべて含む)
・国からの社会保障でいくらもらえるのか?
・収入が将来どのくらいもらえるのか?
上記を計算してみると必要な保障額がある程度算出できます。
(計算方法を別記事でUPしますので試算したことのない方はそちらを
先に試算してみてください。)
元々備わっている社会保障を差し引いて、
自分にどのくらい保障が必要なのかを計算した上で、適切な保険に加入すべきです。
(計算が大変!難しいそう!という方は、ご連絡ください。一緒に計算しましょう!)
私のお客様のエピソード
保険は”万が一のとき、お金に困らないために入るもの”とお伝えしましたが、
保険金を受け取っている方の話を聞いたことがありますか?
どのような経済状況でどのような心境なのか…
なかなかイメージしづらいと思いますので、実際の2つの事例を使ってご紹介します。
CASE1. 心筋梗塞でご主人を亡くしてしまった事例
~保険代を軽視してしまった家計~
ご主人の死因は心筋梗塞で、亡くなって1年も満たないうちに私はこの奥様と面談しました。
「どうすれば私達の家計がより良くなるか教えてください。」
そう言われました。
どうやっても収支に関してはその場限りの生活しかできず
教育資金や老後への貯蓄はできない。そのような状況でした。
私ができることは、
市区町村に問い合わせ、制度の一覧を一通り調べ直したり
給付金をどうすれば受け取ることができるのか。などを伝える。など。。。
亡くなってしまってからでは、その程度の貢献しかできませんでした。
この奥様が言うには、
当時ご主人のの考えは「保険をできるだけ省いて投資に回す」
そういう方針だったようです。
投資ブームの近年。同じように考えている人も多いと思います。
亡くなった人を蘇らせることは不可能です。
ただそうなったとしても、せめてお金に困ることはないようにするための保険です。
確率で考えれば確かに低いでしょう、ただこの家庭のように
損得だけで判断し、取り返しのつかない選択を、決してしないようにすべきです!
CASE2. ガンでご主人が働けなくなってしまった事例
~保険で助かった家計~
次の事例を見てみましょう。
この家庭は35歳という年齢でがんに罹患したご主人の事例です。
先程の事例とは異なり、今回は共働きの正社員家庭です。
ご主人は何も気にせず大手の保険会社でパッケージ化された保険に加入をしていました。
そんなご主人ががんに罹患した後に面談をしました。
その際に保険を確認したところ、
・がん保障で毎月15万円の給付
・がん団信で住宅ローンが半分免除
となることが分かりました。
それにより治療費だけでなく、収入源もカバーできたため、
今は仕事を一旦休み、抗がん剤などの治療に専念できています。
このご主人は、
「もし保険に入っていなければ、辛い抗がん剤をしながら仕事も続けていかなければ
ならない、そうなると治療に専念できなかっただろう」と言っていました。
(ちなみに今も現在も抗がん剤治療を続けています…)
「高額療養費があるから保険に入らなくて大丈夫!」というお話もありますが、
治療費がかかることだけがリスクではありません。
家族を持っている方はかかる治療費以上に
収入減の影響で家計が回らなくなることがほとんどです。
こうしたお話をすると、「このご主人のように手厚くいっぱい入るべきなの?」と
思われてしまうこともあるのですが、そう伝えたい訳ではなく
“必要な保障をしっかり見定めて入るべき!”と強く伝えたいんです。
まとめ
全ての人が保険に加入する必要はありません。
・既に余裕資金を多く持っている家庭
・自分に何かあっても両親がすべて賄ってくれる家庭
などお金が既に多く貯まっている方に保険は必要ありません。
(そうなった時にお金に困らないようにするための保険ですので)
ただ、ここに該当する方は3%も居ないかと思います。
多くの方は保障の大きさは別として何かしらの保障を必要とするでしょう。
多く入りすぎる必要もないですし、かといって万一の時に足りないと困るので
適正金額を考えるべきです。
投資は重要だと考える私ですが、
「保険代は勿体ない、保険ではなく投資に回すべき!」
決してそうではないと思っています。
「その保険代1万円かけているからお金が貯められない。」
そんなはずありません。
お金が貯められないのは保険代のせいではなく、もっと根本的な支出に問題があります。
そもそも、そこを改善しないとお金は絶対に貯まりません。
保険代を削っても決して人生楽にはならないので
もっと全体を見た上で必要なものなのか、必要ないものなのか吟味すべきです!
最近、私自身が感じていることとしては、
インスタやYouTubeの情報を鵜呑みにして、その人の真似をしている方が多いです。
参考にするのは良いですが、ファンになり過ぎたあまりに、冷静なジャッジが
できていない自分もいませんか?
専門家ではない一般の方でも情報発信ができる便利な時代の反面、
誤った情報が発信されていることも多いです。
保険や投資、考え方などの形のない無形商品などについては特にです。
自分の意思で考え行動し、後悔することがないようにして欲しいと私は強く思います。
保険分野だけは後悔してから取り返せませんので、何よりあなたが失敗することが
ないように参考にして頂ければ幸いです!
もしご質問などがあれば問い合わせページかSNSからDMを頂ければと
全て回答させて頂きますのでどしどしお問い合わせください。
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